調理中や暖房の使用中など、生活におけるあらゆる状況でやけどは特に発生しやすい怪我です。やけどはその深さによって症状は異なり、赤みや痛みが現れるだけでなく、しばらくすると患部が少し膨らんで水ぶくれができることがあります。
水ぶくれは、皮膚がやけどにより損傷して、その損傷が進むときに起こる症状です。水ぶくれの液体は体内のタンパク質や血清が混ざったものであり、これは細菌の侵入を防いで傷の修復を促す役割を持つため、無理に潰さずそのまま放置しておいた方がよいです。
水ぶくれが破れてしまうと強い痛みを感じたり、乾燥によってやけどが進行する恐れもあります。また、破れた箇所から細菌が侵入すると感染症を引き起こすリスクも生じます。そのため、もし破れてしまった場合は早めに皮膚科や形成外科を受診しましょう。
病院を受診する前の応急処置としては、清潔なガーゼや布を患部に当てて、水ぶくれから漏れ出した液体を優しく押さえておきます。水ぶくれの皮が残っていても、自身で無理には剥がさずにそのままにします。もしワセリンがある場合はキッチン用のラップ等に塗布して患部に巻き、その状態で病院の受診を待ちましょう。
水ぶくれが破れた患部はやけどの進行も少しずつ進み、細菌感染の恐れもあるため、こうした応急処置をとってやけどの進行と細菌の侵入を防ぎます。もし介護者がやけどを負い、水ぶくれが破れた場合には、冷静に患部を保護しつつ近くの皮膚科や形成外科を探しましょう。